2008年05月08日

彫師伊之助捕物覚えシリーズ 藤沢周平

主人公伊之助は通いの彫り職人である。昔岡っ引をしていてその腕は確かだったのだが、妻に裏切られ死なれてからは十手を返上。ひとりぐらしでもともとの彫師に戻った。
この伊之助に昔世話になった親分から依頼が持ち込まれる。それはいなくなった娘を探して欲しいということであった。
それがシリーズ1作目の「消えた女」
2作目「漆黒の霧の中で」は川から死体が上がったところをたまたま居合わせたのだが、後日、この事件について手を貸して欲しいと同心から依頼がある。
3作目「ささやく河」でも、また殺された人物といささか関わりがあり、またしても同心から手を貸して欲しいといわれる。この死んだ人物というのがちょっとした悪党で、探っているうちに昔あった事件との関わりが浮かび上がる。
伊之助は今は岡っ引ではない。死んだ妻が岡っ引を忌避しており、それがこだわりとなってもう十手は持たないと決意しているのだ。だからこれらの話はすべて十手なしの捕物話ということになる。
ハードボイルドという言葉が解説では使われてるが、この孤高の主人公は確かにそんな印象を受ける。
その一方で親方に怒鳴られたり、同僚や同心たちとのかけあい、おまさとのつきあい、そういったものからは孤高とはまた違ういわゆる市井の人々の物語があり、それが非情さをやわらげている。
その独特の持ち味がこのシリーズの面白さなんだろうなあ、と思う。
消えた女―彫師伊之助捕物覚え
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star伊之助登場
star本作も漆黒の闇の中でと呼びたい
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star過去に挑む伊之助
star本当に凄い人は、巨石を小石の様に持ち上げるので、その凄さが理解されない
star藤沢版人気ハードボイルドの第3作です

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posted by てけすた at 12:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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