上巻は11世紀、ロンドンで相手の手に触れるとその人の死期が判るという能力を持った少年が運命の力なのか医者の道へと進むことになる。そしてさらに当時の医学先進国であるペルシアへと向かう。
下巻ではペルシアで悪戦苦闘の末医師になることができ、その地で忙しく働くことになる。さらに知識に磨きをかけたいと思うものの、宗教や慣習に阻まれることも多かった。そんな時人体解剖という神秘に魅せられるようになる。
宗教がまだ力を持っていた時代、医学はどういう位置を占めていたのか、異なる宗教との相克、そういったものがふんだんに描かれていてすっかりその世界にのめりこんで読み終えた。
主人公ロブがもっと医を極めたいため宗教的に禁忌となってるものへ挑戦したりするくだりは今の医学と、宗教あるいは世論の関係を見ているようだ。
死期がわかるという才能をロブは悪魔のものとして苦悩するが外科医の床屋さんのもとで修行していくうちにそれが贈り物であるということに気が付く。しかし、治療はあとから努力して身につけた技術なのである。
才能とは生まれ持ったものではあるが、どう生かすのかは自分の努力にかかっている。
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