2007年12月15日

虫けら太平記 色川武大

この小説の主人公百太郎は田舎の百姓で江戸へ出てきたものの身分がない無宿者だ。とある秘密を握って江戸にすむ同心のもとへやってきてその配下の岡っ引きの手下になったり、そうかと思えば飾り職人へ弟子入りしてみたり、あちらこちらを点々とする。
その百太郎の人生哲学は容易に消されないよういろんな人間と関わり合いになっておくこと、ひとりきりではこっそり消される可能性がたかくなる。それと、どうせどう生きようと悪い事ばかりならば(良いことでないのが色川武大っぽい)やりたいことをやるんだ。
そういったこと。
不思議にこの考え方は自分を高めるのとどん底の中を凌いでいくという違いがあるにも関わらず、よくある人生訓(たとえばビジネス書など)と似ている。
自分を高める、というとなんだか説教くさい感じがするけど、どん底からのサバイバルという観点から書かれると人生の知恵だと素直に思えてしまう。
ところで、この小説なんだが、未完である。かかれなかった部分は百太郎が商人としてなりあがってゆく様子を書く予定だったらしいのだが、その話の中の人生訓が読めなくて残念だ。
虫けら太平記
虫けら太平記
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色川 武大
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タグ:時代物
posted by てけすた at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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