2008年05月31日

テースト・オブ・苦虫2 町田康

テースト・オブ・苦虫2はまるで随筆のパロディである。
小説家兼ロッカー兼デザイナー兼VJ兼フリーターという職業柄…
といった表現は幾つかの作品に使われてるのだが、それがいずれも最後に「フリーター」とつけてしまう可笑しさ。また町田康作品特有の自意識過剰さが随筆にありがちな言い回しのパロディと化してしまってる、そのユニークさ、などといったことが私にそう感じさせてるのだろう。
爆笑したのは「男の随筆」
書き出しに
この原稿をいま**で書いている、なんて書き出しの随筆をときおり読むけどカコイイね。
ときて、能書き垂れずに核心をつくような感がいいというのだが、その実それを自分でやってしまうにはテレがあるのかくだくだと能書きを垂れ始めるのである。そしてようやく、自分もその書き出しをした後の「やってしまった」感とそれに続く能書き垂れながらの文章がなんとも自意識むんむんで面白かった。
テースト・オブ・苦虫〈2〉
テースト・オブ・苦虫〈2〉町田 康

中央公論新社 2006-05
売り上げランキング : 141984


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
タグ:随筆?
posted by てけすた at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月30日

えらそうに禁煙指南?

自分が今のところ禁煙できてるので偉そうになってしまうかもしれないが、と前置きするのも自意識過剰だなあ。
まあ、ともかく。
今エッセイというかドキュメンタリーというかそういう種類の本を読んでるのだが、その中に禁煙しようと思いつつつい吸ってしまうみたいな描写がところどころ出てくる。
それを読みながらふと思ったのだが、禁煙したい人たちの動機ってどこからやってくるものなのだろうか?
おそらくは外部の圧力が影響してるのではないかと思うのだけど。
すなわち、吸える場所がなくなってきた、健康に悪い、嫌煙運動で肩身がせまくなってきた、などである。
いや、そんなことはない、自ら発願しているのだがなかなかに難しいのだ、と思ってる人もいるだろうが、よくよく考えて欲しいのはその発願するきっかけが外部圧力ではないかということだ。
自分の経験からすると、周りから禁煙を迫られ、自分でも止めたほうがいいと思ってやめようとするが止められなかったのはよく考えると必ずしも自分の意思ではなかったのだ、ということであった。
結局、身体がこれ以上あかんというのがわかったときにすっぱりと止められた。それは自分の意思とかそういうのはあまり関係なくなってる。
最初止めたときは金銭を喘息の薬代にまわそうという気持ちだったのだけど、それは今まで禁煙に抵抗していた自分の虚栄であり、やっぱり身体がしんどくて止めたのだなあ、と禁煙生活2年になろうとしている今、改めてそう思う。
だから、やめる必要がないと心のそこで感じているうちは自分の心を尊重していらぬ抑圧をしなくてもいいのではないだろうか。
下手に抑圧してると却って止められなかったりするんじゃないかと思うな。
とはいえ、薬物であるからして中毒になってるということもまたそのとおりなんであろう。だから有無を言わず、アルコール依存症が絶対酒を口にしないような生活と同じことをしないといつまでも止められない、とも思うのはいささか矛盾してるが、どちらも正しいような気がするのよね。
タグ:禁煙
posted by てけすた at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 喘息・禁煙日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月29日

魔界転生(上)(下) 山田風太郎

山田風太郎の柳生十兵衛シリーズの第2作目。自分の人生に不満でこの世に執着を残しそうな傑物を集め魔界転生させ、幕府に一矢報おうと紀州藩に近づいた森宗意軒たち。宗意軒は十兵衛も魔界転生させて仲間に加えようとするのだが、紀州の家臣がとんでもない光景を目撃し十兵衛に紀州のことを頼むため、転生したものたちと十兵衛は対立することになる。
映画にもなった有名な小説であり、その妖しさは1作目の「柳生忍法帖」を凌ぐ。
だが、ちょっと想像すれば十分に血なまぐさいシーンはたくさんあるにも関わらず、どこか妙にからっとした雰囲気があってあまりおどろおどろしい感じがしないのがいい。
というか、ところどころにある作家の解説がツッコミ系なのがその原因なんでしょうか?
魔界転生(上)―山田風太郎忍法帖〈6〉 (講談社文庫)
魔界転生(上)―山田風太郎忍法帖〈6〉 (講談社文庫)山田 風太郎

講談社 1999-04
売り上げランキング : 219517

おすすめ平均 star
star忍法帖、一二を争う大作
star面白さの求道者
star昔の娯楽大作

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

魔界転生(下)―山田風太郎忍法帖〈7〉 (講談社文庫)
魔界転生(下)―山田風太郎忍法帖〈7〉 (講談社文庫)山田 風太郎

講談社 1999-04
売り上げランキング : 72378

おすすめ平均 star
star伝奇小説の最高傑作!
star魔界転生
star吉川英治VS山風

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
posted by てけすた at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月27日

カメの写真が可愛いので


アメリカの動物園で生まれたビルマホシガメ。
人工で繁殖させるのは難しい動物らしい。
なんということはないがこのカメの写真載せたさに記事を書く。
タグ:カメ
posted by てけすた at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記その2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

忍者丹波大介 池波正太郎

元甲賀忍びの大介が秀吉死後、にわかにきな臭くなってきた世の中で甲賀の頭領から仕事を命ぜられるが、それが大介にとっては信義にもとることであった。
戦乱の世で裏切りや策謀が渦巻き、信義を重んじたという甲賀忍者もその渦に巻き込まれてしまう。
そんな中で一人、自分の心に忠実に生きようと生まれ育った丹波村に由来させて丹波忍者と名乗り、真田幸村との縁を経て、関が原の戦いへと話は展開する。
人には戦時に力を発揮するものと平時に優れた治世を行なうものがいる。それはよく考えれば当たり前のことなのではあるのかもしれないが、つい、負けたものは勝った者より劣ってるとか悪いと考えがちになってしまう。
歴史小説を読んでいると、作家によっていろいろな視点から物事を見ることができ、自分の思い込みや偏見などを修正してくれるので面白いものだ。
忍者丹波大介 (新潮文庫)
忍者丹波大介 (新潮文庫)池波 正太郎

新潮社 1978-04
売り上げランキング : 141509


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
タグ:歴史小説
posted by てけすた at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月21日

シングレアさまさま

今、シングレアは1日おきに服用している。これでも発作が起こらなくなってきてるので、ためしに2日抜いてみようと昨日服用しなかったら、今朝、苦しくなって喘鳴も出てしまった。
急ぎシングレアを飲んだが今日はずっと調子がよくない。PF値を測ってみたところ、いつも430前後の数値が400を切っている。夜になってもこれが直らないために先ほどメプチンを吸入し、ようやく落ち着いた塩梅。PF値も440までに回復した。
もうしばらくはシングレアのお世話にならなくてはいけないようだ。
ワシの体内ではロイコトリエンが暴れておるのじゃあ。
それにしても、急にではないけど、だんだんに薬の数が増えてきているのが不気味だ。
一度はパルミコートもセレベントも1日おきでよいほどになったのだけど、風邪引いて発作起こして元の木阿弥状態。
その後も風邪を引くたびに少しずつ薬が増えるので、ほんとに喘息というのは風邪をひいたら負けだということがよくわかった。
私の場合、秋が危ない季節。毎年その季節になるとなぜか風邪をひいてしまうのである。
今年は風邪をひかないように用心しなくては。
タグ:喘息
posted by てけすた at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 喘息・禁煙日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月18日

「絶対」の探求 バルザック

バルタザールはその土地では名門の一族で富も名もあり、最愛の妻と幸せに過ごしていたのだが、ある日、館に泊めた貴族と化学の話をしているうちに、ある考えが彼の心を捉えた。それは「絶対」物質という観念である。その日から彼はその情熱に取り付かれ、財産も家庭も顧みないような生活が始まったのだった。
人が自らを賭けて何かを追い求めるという行為はしばしば賞賛の対象になる。そしてそれは天才という名声を伴うこともある。
が、それは恐ろしくも険しい道のりである。周りからは「錬金術士」と嘲られ、財はすべて実験材料を手に入れるために投げ出し、家族は物質的精神的2重の意味で糧を奪われてしまう。
では、何かを追い求めるのをやめてしまえばいいのだろうか?
この小説では実験をやめても、やむにやまれぬ情熱は抑えきれないことを描写している。
「絶対」を手に入れられれば一夜にして金やダイアモンドなど手に入れ放題になる、といって借財を重ねたり、家族のことはおざなりに、化学のことばかり考えていたり、ここに描かれてる男はまるで何かの依存症のようである。
まるで聖女のようで、生きてるときには自分の苦しみを夫にはぶつけず、いつも思いやりを持っていた妻はやがて心労と失意の内に死んでしまうが、死ぬ間際にバルタザールに今まで苦しんできた思いのたけを打ち明ける。
彼はそのときはショックで止めても、また再び家庭を食いつぶしながら実験をはじめて、とうとう民事死というまるで禁治産者みたいな扱いにまで落ちぶれてしまうのだ。
この悪魔とまで言われた「絶対」追求への執念は読み応えがある。
娘マルグリットの活躍が痛快。
「絶対」の探求 (岩波文庫)
「絶対」の探求 (岩波文庫)バルザック Honor´e De Balzac 水野 亮

岩波書店 1978-04
売り上げランキング : 66182

おすすめ平均 star
star永遠、それは太陽に溶けた海…
star人間の崇高さと愚かさ。
starジョゼフィンに哀悼の意を表しつつ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
タグ:人の業
posted by てけすた at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月17日

無料サービスの広告について

こんなに文句ばかり言うなら、楽天やめちまえ、なんて思うのだけど文句をいうのが楽しみでもあるのだ。
で、今日の文句はこの間から個別記事ページに“勝手に”挿入されるようになった自動広告について。
無料で使ってるから、そのこと自体に文句はない。でもさ、広告の中身はもう少し配慮して欲しいと思うのだ。
だって、園芸関係の記事に、カードローンやお小遣い稼ぎの広告ってなんかおかしくないか?まあ、百歩譲ってそれもいいとしよう。楽天なんだからそういう広告も載せるだろうし。
だが、偏見を承知でいうと、ある種の男性向け整形手術みたいな広告、あれが載った時には絶句した。
その広告見た瞬間「まじ、ここ工口(検索よけのため同じ形の文字を使ってます)サイトじゃないんだし、勘弁してください。」と心の中で呻く。
せめてキーワードマッチくらいにはして欲しいよなあ。
タグ:楽天ブログ
posted by てけすた at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 楽天関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月16日

市塵(上)(下) 藤沢周平

新井白石は儒者で、家宣に仕え、綱吉時代に乱れた政治を立て直そうと奔走する。
譜代大名に代表される抵抗勢力と格闘しつつ通貨改革や外交についてなど家宣の信頼を受け、断行する。
背後には政治に対する野心と自分の学識に自負がある。
市井の儒者から政治の中枢にまで上り詰めた白石は、その博識さを聖人という世間から遠ざかったようなあり方ではなく、現実に役立てようとしていた。それが野心として現れてるのかもしれない。林信篤との微妙な対立、朝鮮使節に自分と言う知識人がいるのだということを示そうとする場面や、シドッチという潜入してきたイタリア人への好奇心、などにそういった心持が描写されてる。
後世に名を残した白石といえども、家宣の死後はその境遇に変化が訪れる。
最後まで読んでみて、市塵というタイトルはなるほど、白石の心中を描写するのにぴったりとした言葉であるなあ、と思った。
市塵〈上〉 (講談社文庫)
市塵〈上〉 (講談社文庫)藤沢 周平

講談社 2005-05
売り上げランキング : 23704

おすすめ平均 star
star西洋の悪を見抜くヒントが

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

市塵〈下〉 (講談社文庫)
市塵〈下〉 (講談社文庫)藤沢 周平

講談社 2005-05
売り上げランキング : 23748


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
タグ:歴史小説
posted by てけすた at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月12日

コメント欄がアタックされてる

seesaaのアクセス解析を見ると、コメント欄に何か入力しようとしてエラーになってるページのアクセス数が多すぎる。
普段のアクセス数と同じくらい来てるのがなんだか凹むんですけど?J
これはたぶん禁止設定になってるようなコメントスパムの攻撃なんだろうなあ、と推測。
かなり優秀に弾いておりますな。
実をいうとこの状態が数日前より発生している。
このところランキングの順位が上がってるのだが、もしかしてこれのせいなんだろうか?
だとしたら、また凹むんですけど。

追記:
今、アクセス解析の日付を追ってみたところ9日よりこの現象は起こってる。
その日はジーメイルの愚痴記事を書いていた。もしかしてこの語句がとっ捕まった原因か?
そう思ってこの記事では当該語句をカタカナで書いてしまいました。
タグ:Seesaa
posted by てけすた at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | Seesaa関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月11日

死ぬことと見つけたり(上)(下) 隆慶一郎

毎朝死ぬことを思念するという斎藤杢之助、そのありようは「死人」である。命にこだわらない戦闘人ほど厄介なものはない。斎藤家は3代に渡ってこの心の鍛錬法を行なってきたという。
小説はこの斎藤杢之助と莫逆の友中野求馬を中心とした佐賀藩の物語である。杢之助はずっと佐賀浪人で求馬はひたすら出世をせんがために働く。その出世したい理由というのが、また凄い。殿に箴言して死を賜るのが武士の本分なのだ、という父の言葉があり、それに反発しつつもやがてその言葉をいったときの父の笑い声がよみがえり、自分は今のままではあんな風に笑えないな、と感じ始めたのがきっかけなのである。
うーん、武士道というのは凄い思考回路であるなあ。クレイジーと叫びたくなるものわかるような気がする。
しかし、この鍋島武士たちが実に面白いのである。著者は「葉隠」をたいそう面白く読んだ、と最初の章で書いているが、なるほど、思想としてではなく人間像として捉えたとき、この命を惜しまない態度というのは実に痛快なのだ。
思想として他人にこの考えを強制するのはどうなんだ?と思うけど、この考えで行動している人間を描くという試みはその本質をよく見せてくれるのではないかと思う。
面白かった。これも未完であるのが残念。あとちょっとで完結だったのになあ。
でも、考えてみれば人生もそんなものかもしれない。
死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫)
死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫)隆 慶一郎

新潮社 1994-08
売り上げランキング : 11049

おすすめ平均 star
star「葉隠」の真骨頂を見せてくれます。
star本当の意味での刹那主義
star下巻が楽しみ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)
死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)隆 慶一郎

新潮社 1994-08
売り上げランキング : 11044

おすすめ平均 star
star未完でも名作
star佐賀に鍋島武士あり
starうらやましい

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
タグ:時代小説
posted by てけすた at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月09日

Gmailのバージョン

先日よりGmailの管理画面が新しくなった。どこがどう違うのかと説明するのはうまくないのだが、ラベルの背景色が選べたり文字の格好などが変わってたり、左にある名簿やラベル一覧表の表示が変わった、そんなところか。
こうやって違いをうまく説明できないのにも関わらず、自分は昔のバージョンのほうが見やすいので画面右上にある“旧バージョン”というのを押して元に戻してるのだが、ログインするたびにまた最新バージョンになってるのでイラッとする。
一度設定したのはそのまま記憶しておいてくれればいいのに。
最新バージョンが使いにくいなあ、と思うのはラベルをつけるときに選択するプルダウンメニューの文字がところどころ重なってるからなのだ。旧バージョンではそんなことがない。それで変更してるんだけどなあ。
タグ:gmail
posted by てけすた at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Gmail関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月08日

彫師伊之助捕物覚えシリーズ 藤沢周平

主人公伊之助は通いの彫り職人である。昔岡っ引をしていてその腕は確かだったのだが、妻に裏切られ死なれてからは十手を返上。ひとりぐらしでもともとの彫師に戻った。
この伊之助に昔世話になった親分から依頼が持ち込まれる。それはいなくなった娘を探して欲しいということであった。
それがシリーズ1作目の「消えた女」
2作目「漆黒の霧の中で」は川から死体が上がったところをたまたま居合わせたのだが、後日、この事件について手を貸して欲しいと同心から依頼がある。
3作目「ささやく河」でも、また殺された人物といささか関わりがあり、またしても同心から手を貸して欲しいといわれる。この死んだ人物というのがちょっとした悪党で、探っているうちに昔あった事件との関わりが浮かび上がる。
伊之助は今は岡っ引ではない。死んだ妻が岡っ引を忌避しており、それがこだわりとなってもう十手は持たないと決意しているのだ。だからこれらの話はすべて十手なしの捕物話ということになる。
ハードボイルドという言葉が解説では使われてるが、この孤高の主人公は確かにそんな印象を受ける。
その一方で親方に怒鳴られたり、同僚や同心たちとのかけあい、おまさとのつきあい、そういったものからは孤高とはまた違ういわゆる市井の人々の物語があり、それが非情さをやわらげている。
その独特の持ち味がこのシリーズの面白さなんだろうなあ、と思う。
消えた女―彫師伊之助捕物覚え
消えた女―彫師伊之助捕物覚え藤沢 周平

新潮社 1983-01
売り上げランキング : 52314

おすすめ平均 star
star伊之助登場
star本作も漆黒の闇の中でと呼びたい
starハードボイルド!

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

漆黒の霧の中で―彫師伊之助捕物覚え (新潮文庫)
漆黒の霧の中で―彫師伊之助捕物覚え (新潮文庫)藤沢 周平

新潮社 1986-09
売り上げランキング : 135531

おすすめ平均 star
star前作に続いて大活躍の伊之助
star絶妙なバランスで引き込まれる捕物帖
star暗黒面を描きながらユーモアも忘れない懐の広さ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ささやく河―彫師伊之助捕物覚え (新潮文庫)
ささやく河―彫師伊之助捕物覚え (新潮文庫)藤沢 周平

新潮社 1988-09
売り上げランキング : 42938

おすすめ平均 star
star過去に挑む伊之助
star本当に凄い人は、巨石を小石の様に持ち上げるので、その凄さが理解されない
star藤沢版人気ハードボイルドの第3作です

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
posted by てけすた at 12:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 本のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月04日

一般的語句でいうとコンプレックス

言葉というものは多面的で多層的、同じ文言が違う意味だったり違う言葉が同じ現象を指していたりするものだなあ、とまあ当たり前のことなんだがつくづく思う。
最近心理学哲学思想宗教関係で「これは同じ事を指してるんだよな」と気が付いた言葉がある。
もっとも閃いただけで他の人からみるとそうは思わないかもしれないと断り書きを入れておこう。
メジャーな言葉で例を示すと宗教関係における「カルマ」とか「罪」、心理学関係での「エゴ」や「コンプレックス」。
これらはどれも人のこころの中にある衝動のことをいってるのではなかろうか。
衝動、と一口にいってもその現象をうまく説明するのは私の語彙力では手に余る。
たとえば同じ出来事に対してある人はAということを思い、別の人はBということを感じる。またもう一人はそれに対して何も感じない。
何も感じないというひとはその出来事に対してなんらかの衝動をもたないのであり、他の2人は別の形での衝動を心の中にかかえてる、そういう意味での衝動だ。
人は昔からそういう心の塊に対してなんらかの洞察を持っていたのだな。
それにしても、この塊は一体どのように形成されるのか、これが謎だ。
そしてこの形成される原因をあれこれ考えるのが宗教であり心理学であり、哲学であったりする。
果たして、この塊は外からの圧力によって形成されてゆくのか、それとももともと内にもってるものなのであろうか?
タグ:こころ
posted by てけすた at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記その2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月02日

原因を知ると氷解する

ある人の言葉にひどく憤りを感じていた。直接話すことのない相手、まあネット上の話で私が直接なにかを言われたわけでなく、その人が掲示板みたいなところで書いてたのがひどく気に障ったわけなのである。
自分でも見ず知らずの相手になんでこんなに憤るのかわけがわからなかった。
中身は他愛のない好き嫌いの話だったんだけど。
書いた相手は当然私を知らないし、ことは自分の心の問題なのだとは言い聞かせてみても憤怒の感情はとどまるところを知らず、その掲示板に送信しないまでもテキストエリアに罵倒を書き込むくらいの激情ではあった。
先日その人のブログを知る機会があって、またスルーすればいいものを激情に駆られこいつは一体何を書いてるんだ、と見にいった。
そこに書かれていたのは書いた本人にもわからない原因不明のイライラ感についての話だった。
それを読んでから自分の激情がいっぺんに氷解するのを感じた。
本人のわからないイライラ感が文章中に表れてそれをどうも攻撃と自分が感じ取ったらしい。
こんなこというとおかしな奴だな、と思われるかもしれないが、本を読んでると、言ってることはしごく正論なんだけど非常にイライラするような文章だったり、逆にいってることはめちゃくちゃなのになぜか理解できるような気分になる文章に出会うことがある。
その違いがなんなのか、自分のコンプレックス(劣等感にあらず、感情の複合体)と関わりあることだけはいえるのだけど、インターネットでの揉め事というのもこういうことと関わりがあるんじゃないかなあ、なんて思う。
言葉の背景にある相手の気分、こういったものが理解できるようになると誤解もだいぶ少なくなりそうだ。

あ、そうそう言い訳めいてしまいますけど、普段こんなに粘着みたいなことはしませんよ、っていうとますます怪しく思われるんだけど。
タグ:こころ
posted by てけすた at 21:35| Comment(2) | TrackBack(0) | ばかばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする