2007年09月28日

SaGa Frontier

サガフロの動画をいろいろ見ているうちに自分でもやりたくなってきた。
昔やったゲームはデータを消してもうないので、新たに始めた。
リュート、クーン、に続いて現在T260編をプレイ中。
このゲームのバトルシステムは何回やっても飽きないな。
このあと誰にするかは決めてないが、最後はレッドでやってアルカイザーで開発2部へ行きたいと思ってる。

しかし、凄いな、このやりこみ。
私は根気がなくて、倒せそうだとすぐ出発してしまう^_^;

サガ フロンティア PS one Books
スクウェア (2002/03/20)
売り上げランキング: 4310
おすすめ度の平均: 4.5
1 欠陥品
4 難しい・・・
3 結局・・・連携技の意味が分からず・・・(;'Д`)ハァハァ 
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2007年09月26日

決闘の辻 藤沢周平

武士でも無名の剣士たちを主人公にすえた隠し剣シリーズは大変面白かった。では今日歴史に名を残してる兵法者についてはどう描かれているのか、この本を選んだのにはそういう興味があった。
とはいえ、目次をざっとみると知ってるのは情けないことに武蔵と柳生宗矩だけ、あとは全然きいたことがない。
こういう無知さがこの本を読むのにどう影響しただろうか。
武蔵のことを書いた「二天の窟」と愛洲移香斉という人について書かれた「飛ぶ猿」というのが別々の観点から面白かった。「二天の窟」は武蔵をある程度知ってたからこその面白さ、「飛ぶ猿」は逆に愛洲という人物を知らなかったゆえの面白さである。
「二天の窟」では武蔵の暗い側面が意外に思えたのだが、解説では武蔵のそうゆう側面は他の人も指摘していたらしい。ただ、超有名小説によって剣聖のイメージが世間で出来上がったのだろうな。
一方「飛ぶ猿」では愛洲が主人公ではなくて住吉波四郎という人物が主人公である。彼は幼い頃より母より聞かされていた愛洲という人物について憎悪を深くし果し合いを望むのだが、実は…といった感じだ。波四郎の視点で見るからには知らないほうが楽しめるのではないだろうかと思った。
決闘の辻―藤沢版新剣客伝
藤沢 周平
講談社 (1988/11)
売り上げランキング: 239181
タグ:剣客伝
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2007年09月23日

ロボットの時代 アイザック・アシモフ

アシモフ「われはロボット」の姉妹編ともいえるロボット短篇集。「われはロボット」がロボットの開発史の体裁をとってるのに対しこちらはアシモフ自身が感想を述べながら自作を紹介してゆく形式になっている。
こちらもユーモラスでこの本を読んだあとは「フランケンシュタイン・コンプレックス」も払拭されるのではないかと思うくらい出てくるロボットたちが愛らしい。
「お気に召すことうけあい」のオチがふるってる。若い女性読者から手紙が殺到したそうであるが、それがまさにオチの状況になってるなあ、とアシモフの洞察力に感心した。
ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
アイザック・アシモフ 小尾 扶佐
早川書房 (2004/08/06)
売り上げランキング: 132190
おすすめ度の平均: 4.0
3 ロボットに恋する・・・
4 あまり期待せず、落穂拾いのつもりで読めば意外な収穫があるかも……
4 あまり期待せず、落穂拾いのつもりで読めば意外な収穫があるかも……
タグ:SF
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2007年09月21日

本は買ったほうがいいのかどうか

はてブ経由で本を所有することについてのいくつかの記事をみる。

本は買って読むべきか?
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070920/p1
本を所有することの科学的意義
http://shinka3.exblog.jp/6933571/
本は手元におくべきか?
http://blog.livedoor.jp/yahata127/archives/51732023.html


借りた本だから中身を覚えてないかというと、確かに覚えてない方が多いが…。
でも、所有してるからといって覚えてるとも限らん。
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070920/p1での記事でも書かれてるが、すべての本を所有することというのはやはり恵まれてる人だからできることであり、大抵はなんらかの制限が出てきてしまうものだ。
またそれとは別の話だが、選んだ本がすべて自分の読みたい本であればいいけど、中にはどうしたって自分とあわない本を選んでしまうことはある。それを所有したくないという気持ちだってあるではないか。
借りる本、一例として図書館利用が挙げられるけどそのメリットはなにかというと未知の分野、未知の著者に挑戦してみたいときに試供品として利用できることなんじゃないだろうか。
私は図書館で借りたのが面白くて欲しいと思った本は新たに買う。
所有欲を満足させそうな本ならいくらでも買いますよ。
タグ:
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2007年09月20日

われはロボット アイザック・アシモフ

ロボットについてロボ心理学者キャルヴィン博士の話を聞くという設定でアシモフのロボット短篇を1つの開発史として編集してまとめた形態になってる。初期の子守ロボット「ロビイ」の話から「災厄のとき」に出てくるまるで神のようなロボットまで、どれもロボットに姿を借りた人間の話をしているのではないかと思うくらい人間味にあふれた小説ばかりだ。
解説でも指摘されていたし、小説内でも出てくるが、有名な「ロボット工学の三原則」とはそのまま良心に従い、倫理的に生きようと心がける人間の姿にもあてはまる。
カレル・チャペックの「ロボット(R.U.R)」は人間の闘争的強欲的な面がそのままロボットに投影されて、反ユートピアの世界を描き出したのとは対照的に、アシモフは人間の良心を信じ、それをロボットにも投影させているのだと思う。
しかし、最後の「災厄のとき」で、大いなる問題が提起されてくる。それは逆説といってもよい。アシモフはキャルヴィンに肯定的なことを語らせてはいるが…
われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
アイザック・アシモフ 小尾 扶佐
早川書房 (2004/08/06)
売り上げランキング: 15033
おすすめ度の平均: 4.5
5 W・スミスはアシモフの墓の前で切腹しろ!
5 W・スミスはアシモフの墓の前で切腹しろ!
4 映画公開にあわせてお化粧直し
タグ:SF
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2007年09月19日

蝉しぐれ 藤沢周平

多感な少年期に家の一大事に遭遇し、苦労をする主人公牧文四郎が成長してゆく様子を海坂藩内の騒動と絡めて物語られる。文四郎の誠実な生き方や、権力と善悪とはまた別のものであると思わしめる藩の騒動についての描写、日陰で生きることになってしまった人間の悲哀など、読み応えがある。
特に、時の権力に逆らい罪びととなった人の家族だったゆえに世間から疎まれるような場面では胸を突かれる思いがする。
苦労はするけど、自分を律して生き続ける文四郎の姿に心が洗われる、なんとも清清しい小説である。
蝉しぐれ
蝉しぐれ
posted with amazlet on 07.09.19
藤沢 周平
文芸春秋 (1991/07)
売り上げランキング: 1452
おすすめ度の平均: 5.0
5 バブル期に誕生した古典小説
5 最高!
4 情感あふれる描写は凡百の時代小説を超越
タグ:時代物
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2007年09月18日

テースト・オブ・苦虫1 町田康

この著者の頭の中はどんなふうになってるんだろうと本を読むたびいつも思うが、これもまた一見もっとも、しかしその実謎の理論が飛び交っていて笑ってしまう。
『地獄の風水・地獄のライフ』における占いの解釈の滅茶苦茶さ。
“手元の資金が足りず、しかも数ヶ月前からクレジットカードが決済不能になっているのでちょっと暴力的な感じの金融屋で資金を借りた。「地獄の風水」で運気を上げ、お金を儲けて返済すればよいだけのことである。”という爆笑ものの発想や、
『俺はオッケーなんだ大丈夫なんだ、と百万回いう』での度忘れしたとき、代わりに謎の言葉を発してその場を凌ぐという発想の妙なこと。「よくわからないけど、なんかすごい」という言葉はこの著者の書くものにはぴったりくる。
テースト・オブ・苦虫〈1〉
町田 康
中央公論新社 (2002/11)
売り上げランキング: 128464
おすすめ度の平均: 4.0
3 あまりに面白すぎてついていけない・・・・
5 洞窟から誰も出てこない
3 いかにも身体に悪そうな
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2007年09月17日

宇田川心中 小林恭二

恋とは実に人間の心に強く働きかける。この小説では数百年という単位で恋に纏わる因縁話を繰り広げる。恋にやぶれ自死した娘をもつ武士が恋そのものに恨みをいだき、それを滅亡させようと鬼のようになってしまうことや、想いを遂げられない恋をした人の嘆きなどが描かれていたりと、なかなか深刻だが、しかしおどろおどろしい雰囲気ではなく、話の中に出てくる恨みや苦しみ、そういったものを徹底的に言葉で洗い出し、恋とは結局なんなのであろうかということを提示している。また、この話には悪いことをしている人間がたくさん出てくる。だが、小説の最初のほうで、「泰平の世では正直一途で生きるものほど、世が乱れると悪に傾斜したりする。この物語に登場する悪党気取りの者たちも存外その類かもしれない」と書かれていることでもあるし長い長い因縁話としてみれば、これは煩悩から逃れられない人間の弱さについても語られてるのではないか。
描写の仕方は軽いけど、内容は結構重い。
宇田川心中
宇田川心中
posted with amazlet on 07.09.17
小林 恭二
中央公論新社 (2004/03)
売り上げランキング: 439168
おすすめ度の平均: 4.0
4 今ひとつ納得できない
タグ:時代物
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2007年09月16日

ニコニコ動画を貼ってみる





・・・メタルアルカイザー
お前は強かったよ
しかし間違った強さだった
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『噂の眞相』25年戦記 岡留安則

『噂の眞相』は確かに面白い雑誌だった。権力をもった人間のスキャンダルを暴くことに関しては天下一品、おまけに連載陣も生きのいい人たちをどんどん入れていて、休刊を知ったときにはちょっと残念だと思ったものだ。
今回その雑誌に纏わる話と編集長であった著者のジャーナリズム論として本書はまとめられたもの。
創刊のいきさつやほぼ広告なしでの経営に至った経緯などは怪我の功名というか、必ずしも信念として始めたわけではなかったのだということを知った。
本書を読むと権力の圧力というのはかなり凄いようだ。
公権力のほかにも広告主による経済的圧力なども大変な縛りになってるので広告を入れてるメディアはどうしても及び腰になるだろうな。
決定的に潰されるようなことはさせないようきっちりした仕事をすることややってきた苦情は正面から受けて対応する姿勢がこの雑誌を長続きさせた要因であろう。
第5章の『噂の眞相』イズム闘争篇はジャーナリズムに関わる人ばかりでなく公の場でなにかを批判するときの心構えとしては大変参考になる。
過疎ブログで人こないや、と思ってる方(私だ私)も読んでおいて損はありません。
『噂の真相』25年戦記 (集英社新書)
岡留 安則
集英社 (2005/01)
売り上げランキング: 183746
おすすめ度の平均: 4.0
4 贔屓の引き倒しになりかねないなあ
5 休刊後、滲み出る存在感
3 岡留安則クロニクル
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2007年09月15日

人間自身考えることに終わりなく 池田晶子

著者急逝する直前までのエッセイ集。
日付をみると闘病中に書かれたものであることが察せられるというせいもあるのかもしれないが、「存在」と「生死」にまつわる話題が多いような印象を受けた。もちろん哲学というものがそういったことを扱うからどうしてもその方向に傾くのはしかたがないけど、変な話、これより以前に書かれた著書に比べると内面であまり反発が起きないのだなあ、これが。
やっぱり著者が死に近づいていたということを知ってるということは大きいのだろうか。これは私がどう受け止めるかの問題だなあ。
それにしてもどこかで反発しながら気になって3冊も読んでしまった理由はどのあたりにあるのか、認めたくないなにかがあるんだろうけど、われながら不可解なことである。
人間自身―考えることに終わりなく
池田 晶子
新潮社 (2007/04)
売り上げランキング: 14951
おすすめ度の平均: 5.0
4 自分の内側を見に行く
5 本質を考えることの大切さ
5 コラム風辛口哲学エッセイ
タグ:哲学
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2007年09月13日

隠し剣秋風抄 藤沢周平

隠し剣孤影抄の続編ともいうべき連作短篇集。(「隠し剣孤影抄」拙ブログ感想記事
孤影抄よりは短めの作品が九編。さらに人間くさい弱点を抱えた主人公などがたくさん出てきて、誰しもこの中のどれかは身につまされるような話を見つけるのではないかと思う。
「孤立剣残月」などは結構シビアな現実に主人公に同情してしまった。こういう状態ってあるよなあ。
お気に入りは「偏屈剣蟇の舌」と「盲目剣谺返し」
特に蟇の舌は主人公の偏屈さに笑ってしまう。その偏屈さが災いするのだが、最後はなぜか痛快な気分になる。
「暗黒剣千鳥」もなかなかにぞっとする話だ。
隠し剣秋風抄 (文春文庫)
藤沢 周平
文藝春秋 (2004/06)
売り上げランキング: 5546
おすすめ度の平均: 4.5
5 『隠し剣』を習得している武士っていいなぁ
4 そんなに強くない男達の真剣勝負
5 暗黒剣千鳥がおすすめ
タグ:時代物 剣豪
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2007年09月12日

ちょっとピンぼけ ロバート・キャパ

著者は戦争写真家として有名であり、名前くらいはきいたことがある。
そして、この本も同様名前だけ聞いたことがある。
彼の写真もろくに見たことがないくせに著書を読もうとするのはどうかしてるのかもしれないが、これを読んでフォトジャーナリストにあこがれたという人も少なくはないらしいし、一体どんなことが書いてあるのか、そんな興味がわいたのであった。
これは第2次世界大戦に従軍記者として戦場へ出かけたときの手記が主である。ハンガリア国籍であった彼はアメリカでは敵国人としてカメラを持つことも、移動することも禁じられるという通達と同時にに英国の週刊誌より特派員として従軍して欲しい、という手紙も届く。
出だしからドラマチックだ。その後綱渡りのような交渉を経て護送船団に乗り込みヨーロッパへと出立し、それが長い取材活動の始まりであった。
手記ではたびたび戦地での恐怖や嫌悪感も隠すことなく書き記している。
こころもちは戦争へいったジャーナリストというよりは、兵士たちに近かったのだろうと推察した。
この衒いのなさと戦地のすさまじさの描写が多くの人をひきつけてきたのだろうな。
ちょっとピンぼけ
ちょっとピンぼけ
posted with amazlet on 07.09.12
R.キャパ 川添 浩史 井上 清一
文藝春秋 (1979/01)
売り上げランキング: 105190
おすすめ度の平均: 5.0
5 読み物としても面白い上に、キャパがやっぱりカッコいい
5 フォトジャーナリストを目指す若者に
4 死と隣り合わせの職業、ジャーナリズムとは
タグ:戦争
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2007年09月11日

自己評価のレベル

喘息生活も板についてきた。といってもきわめて順調でそれを意識するのは薬を吸入するときくらいだ。
ということで今回受診したときに、医師が「喘息コントロールテストというのをやってみましょう」といって1枚の用紙を差し出した。
中身は↓のサイトでもみることができる。
http://zensoku.jp/check/index.html
これをチェックしたのだが一番下の項目を4にしただけであとは全部5に印をつけた。
それをみた医者は
「アメリカ人は一番下の項目も5にする人が多いです。それに比べると日本人は謙虚なのかあまり5につける人がいません」といって笑う。
まあ、薬を減らす目安でこのテストをやるんですけど、減らしたときに調子が悪くなるかもしれないと思って5にしないのかもしれませんね、と付け加えていたけど、それにしてもアメリカ人というのは自信満々な人が多いのだなと心の中で思いながら一緒に笑った。
上4項目はわりと客観的にわかるけど、5番目は完全に自己評価の分野なので、同じ番号に印をつけてもそのレベルはかなり違うということもありそうだ。
で、薬のほうだが去年寒くなってきたときに少し調子を落としたこともあり、そのままの量を続行ということになった。
タグ:喘息
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2007年09月10日

あかんべえ 宮部みゆき

主人公は十代始めの少女、おりん。彼女が病で死の淵から戻ったとき、ふね屋に住んでる亡者たちが見えるようになる。
おりんが見る亡者たちは誰かに祟るわけでなく、生きている人間と同じように振舞う。
心のしこりというものはなんとも厄介なことである。人間関係でおこる行き違いや誤解はそんなしこりを刺激されることから始まることが多いけど、おりんは亡者たちと関わりながら大人たちの複雑な事情について学んでゆく。
最初、少女の独特な舌足らずさが続くのかと思って少しうんざりしたのだが、読み進めていくうちにおりんに感情移入しはじめ、気が付けば一気通読していた。
まさにファンタジー。でも、浮わついたところがなく市井人の生活ぶりをきっちり描いているのがよい。
あかんべえ
あかんべえ
posted with amazlet on 07.09.10
宮部 みゆき
PHP研究所 (2002/03/16)
売り上げランキング: 183623
おすすめ度の平均: 4.5
5 なんだか"真っ直ぐなれる"作品です。
5 心が暖かくなる、不思議な“怪談”
4 お化けさんという呼び方に相応しい可愛らしい話です
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2007年09月08日

覘き小平次 京極夏彦

小平次は自分が薄まって薄まって微昏がりに雑じってしまえばことのほか幸せだという。でもどんなに薄まっても小平次という塊はなくならない。
真っ暗になれば内と外の輪郭は曖昧になるけど、内側にある芯は返って固くなるように感じる。その己の像がはっきりしてしまうのが嫌なのだ。
最初このような説明から始まるこの小説は主人公の存在感はえらくあるのだが、影がとても薄い。彼と関わる登場人物たちはそんな小平次にいらだちや畏れを感じるのだが、本人たちが気が付かないうちに小平次を通じて自分の感情を覘きこんでるようでもある。
だからといって小平次が空っぽなわけではない。そのことは後半小平次が「無理をして楽になるのと、無理をせずに苦しむのでは、どちらが良いのだろう」と問いかける場面でも明らかになる。
人の心を察せよ、とはよくいわれる説教であるがこれを読むと人の心とは誰の心なのか、そう単純に決められなくなってくるのではあるまいか。
覘き小平次
覘き小平次
posted with amazlet on 07.09.08
京極 夏彦
中央公論新社 (2002/09)
売り上げランキング: 58127
おすすめ度の平均: 4.0
3 生きるということは、綺麗ごとでは済まされない
2 暗い!怖い!
5 人生を改めて考えさせられる・・・
タグ:怪談風
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2007年09月07日

緑の家 マリオ・バルガス=リョサ

ペルーを舞台とした大長編。先住民と白人に代表される移民たちとの攻防や融和の様子などは地球の裏側に住んでる私にはまるで異世界のような話である。
フシーアという謎の日本人についての話やインディオの娘ボニファシアをめぐる話などいくつか異なる物語が不規則に断片的に語られてゆくが、やがてそれは1つの大きな物語としてぼうと浮かび上がってくる。舞台には密林(アマゾン)地帯も含まれているが、まるでその中に迷い込んでしまったかのような仕立て方だ。
かといって、ひどく読みにくいのかというとそうでもなく、わりとすらすらと進んでゆける。おそらく、回想場面で心の内面を文章にした部分が少なく、映画の場面切り替えのように外側に現れた行動を丹念に描写していること、どんなに切り刻まれたエピソードであろうと、そこにある物語はちゃんと生き残っていて、以前読んだ話のことを思い出しやすいようになっているからであろう。
しかし、ガルシア=マルケスのような超現実的表現は見当たらないのに、なぜか同じような雰囲気があるというのはなんとも不思議だ。
緑の家
緑の家
posted with amazlet on 07.09.07
マリオ バルガス・リョサ Mario Vargas Llosa 木村 栄一
新潮社 (1995/03)
売り上げランキング: 227746
おすすめ度の平均: 3.0
3 言葉の妙技
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2007年09月05日

傾向が変わってきた

我がフリーメールアドレスにちょこちょことくるスパムは以前、タイトルがえげつない色ボケ系列だったのであるが、このところその傾向が変わってきた。
色ボケはこなくなった代わりに有利な金利だのローンだの、そんなタイトルのものばかりになったのである。
なんだか、世知辛い世の中になったもんだ。
いや、その変なアダルトのほうがいいとは言わんよ。だが、こんなスパムが増えてるということになるとそれはそれでなんとも切なくなるのである。
景気が回復してるとは聞くけどまだまだ苦しい人が多いのか、それとも世の中全体が拝金主義に傾いてる証なんだろうか。
タグ:スパム
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2007年09月03日

隠し剣孤影抄 藤沢周平

安心して読める小説に出会う。「安心する」というのはハッピーエンドになるとか予定調和で話が進むとかいうことではなく、良い意味でも悪い意味でも突然陳腐になりさがるとか、めちゃくちゃな設定になるとか、そういったようなことがないということである。つまり安定した内容ということである。
この本は架空の藩を舞台にさまざまな秘剣を主題とした連作短篇集である。秘剣であるからめったなことでは使わないが、その使わざる終えなくなるような話の筋の運び方が巧みだと思う。
加えて、主人公や登場人物は確かに優れた面もあるけど、スーパースターではなくごくごく平凡な人々だ。その描き方に人物のリアルさが感じ取れる。
「暗殺剣虎の眼」の話などは非常にうまいなあと思った。父を暗殺したのは誰なのか、ラストに唸る。
好きな話は「臆病剣松風」。ヒーローものと違って急に勇敢になるわけでなく臆病なままなのだが、そのままでもきちんと勤めを果たすのがいい。
隠し剣孤影抄 (文春文庫)
藤沢 周平
文藝春秋 (2004/06)
売り上げランキング: 36616
おすすめ度の平均: 5.0
5 安心感と読後感
5 与えられた運命と揺らぎ
4 なにゆえ命をかけるのか!
タグ:剣豪 時代物
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2007年09月02日

ネタみたいな話だな

人力検索はてなの「いわし」に嫌いな言葉を教えてくださいという質問があるのだが、その中にまるでネタのような話を見つけてここに記録しておきたくなった。
http://q.hatena.ne.jp/1188373835/113157/#i113157
お札を数えるときに「一、二、三、四、九」
五千円札一枚と千円札4枚をお釣として出すときに言ったこと。…
(中略)
…バイトならまだわかるが、何年も働いている年配の人がこれではねぇ。

私も日々いろんな場所でお金を払う機会はあるけど、さすがにこのような数え方でお釣りを確認する人は見たことない。
しかも年配の人がこのような変わったやり方をしていても、周りは注意しにくいという状況があったりするので、直すのは入りたてのバイトより大変かもしれん。
タグ:お金
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